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『つぶやき進化論』

つぶやき進化論 「140字」がGoogleを超える! (East Press Business)』を読みました。

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レビュープラスさんから献本(実際には先行レビューとしてPDFで)いただきました。感謝!

まずは、この本を読んで知った動画をどうぞ。

この動画の主人公であるMattと一緒に踊っている人はみんな楽しそうですね。特に、子どもは、どこの国の子どももみんな心から楽しんでいるという感じがしていいですね。

この動画は、最後の方にあまり目立たなく出てくる「ストライド」というチューインガムのメーカーであるキャデバリー(と翻訳では表記されていますが、日本語では「キャドバリー」という表記の方がなじみがありますね。クロレッツなどのメーカーです)社が旅費の援助をしたものだと紹介されています。

見てわかるように、Mattがガムをわざとらしく噛んでいたり、「ストライド」のロゴやブランドカラーにちなんだTシャツを着ているわけでもありません(ちなみに、こんなロゴ)。

こうやって、さりげなくではあるものの、ソーシャルメディアが持っているバイラル性を活かして、キャドバリー社はブランド価値を向上させたと紹介されています。

本書では、このキャドバリー社の事例のように、さまざまなソーシャルメディアが社会や企業、そして個人にもたらす変化をさまざまな事例を用いて解説しています。

タイトルには「つぶやき」とあるものの、Twitterに限らず、FacebookやLinkedInも紹介されています。

豊富な事例が載っているため、具体的にどういうことをすれば成功(あるいは失敗)するのかがよくわかります。オバマ大統領のソーシャルメディア活用は有名ですが、個人的には、企業におけるソーシャルメディアの対処事例として、コカ・コーラ・ライト+メントスの成功事例(第3章)とスクラビュロス(第7章)の失敗事例の差は(直接比べられているわけではありませんが)面白かったです。

たくさんの事例を紹介した後は、もっと一般化して整理してほしかったとも思いますが(ある程度は各章の最後でまとめられています)、以前に読んだ『ツイッターノミクス TwitterNomics』などと同様、ソーシャルメディアの今がわかる一冊です。

つぶやき進化論 「140字」がGoogleを超える! (East Press Business)
エリック クォルマン 竹村 詠美

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仕事の意義を問う『MBB:「思い」のマネジメント』

MBB:「思い」のマネジメント ―知識創造経営の実践フレームワーク』を読みました。

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自分はマジメな学生ではなかったので、学部生の時は一度も就職活動をせず、修士に行ってからも、インターンなんてものがあることさえ知らず、企業研究なんかもせず、なんとなくイメージで、しかもかなり遅いタイミングで就職活動を始めた。

そんな自分が持っていた唯一の問題意識は「なんで仕事をするんだろう?」という、聞く人からしたら子どもみたいな疑問だった。

就職してからも、最初に配属された部署の上司と新人数名で飲みに行った時に「なんで仕事しなきゃいけないんですかね?仕事って何ですかね?」みたいなことを聞いたが、結局、要領を得なかった。扱いにくそうな新人が来たなと思われたことだろう。

その後、最初に投げ込まれたプロジェクトは、そんな扱いにくいと思われる質問をする間もないところで、あっという間に時間が過ぎていった。

ただ、そういう問題意識が完全に抜け落ちてしまったことはなく、しかも最近になって改めて「仕事をすること」について考えている自分にとって、本書の帯に書いてある

仕事の楽しさとは何だろうか。自分はいったい何をやりたいのか

という言葉には大いに興味をひかれた。

本書では、従来のMBO(Management By Objective;目標によるマネジメント)に対してMBB(Management By Belief;「思い」のマネジメント)という考え方を紹介している。

MBBについては、本書の至るところで解説がされているが、そのひとつでは次のように説明されている。

ビジョンを抱き、仕事に対して自分なりの意味づけをし、信念と価値観を持って、仕事を通じて実現したい夢に向かっている個人。「自分はいったい何を目指したいのか」というイメージを抱いて仕事に向き合っている個人。こうした「思いを持つ」個人を想定するマネジメントの考え方がMBBである。(p.47)

ただし、個人が「思い」を持つだけでは十分ではなく、

自分が勝手に、独りよがりの思いを持っていても、それは知識経営にはつながらない。他者と交流する中で知を交差させ、ぶつけ合って、組織的に知識を正当化して、より高質な知識を生み出していくことが重要である。そのためには、最初は自分一人の思いに出発点があるとしても、それを他者と共有し、切磋琢磨し、組織的な思いとして磨き上げるプロセスが重要だ。(p.52)

とある。

このようなMBBのコンセプトやそれを実現するプロセスが詳しく解説されている。

多くの人が経験したことがあるMBOと、本書で紹介されているMBBは排他的なものではなく、車の両輪として組み合わせて使うものとされており、具体的にどう利用していくのかについても紹介されている。

途中には、MBBのケーススタディとして、「思い」に基づいて仕事をしている人や、MBBを実践している経営者が紹介されているので、MBBを具体的にイメージするのに役に立つだろう。特に星野リゾート社長の星野氏の話はなかなか参考になった。

以前に紹介した『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』では、「学びたい!創造したい!世界をよくしたい!」という思いをモチベーション3.0と定義していたが、まさにそのような「思い」に基づいて仕事をし、マネジメントをしていくのがMBBだと言える。

・『モチベーション3.0』が問う私たちの働き方 - Stylish Idea
http://www.stylishidea.com/archives/1849

MBBとは、本書を読んだだけですぐに実行できるような簡単なコンセプトではないし、ましてや自分の会社がこのような制度を導入するまでには、多くの課題を克服しなければいけないかもしれない。

だからと言って「お勉強」でとどめるのではなく、本書でも紹介されている手法を使いながら、まずは自分の「思い」を確認し、それを日々の仕事の中でどう関連づけていくのかを考えることから始めるのが良いかもしれない。

「仕事は大変なものだ」「若いうちは苦労をしろ」という意見もわからないわけではない。

ただ、本当にそうだろうか?と立ち止まって考え(それは決して、そういう意見を全否定することにつながるのではない)、時間をかけて自分の「思い」を確認することは意義のあることではないだろうか。

本書で出てくる考え方の中でも「共通善(common good)」という言葉はとても印象に残っている。個人の「思い」とはいえ、それは独善的なものであってはならず、より質の高い、普遍的な価値、すわなち「共通善」に向かう必要があると本書では説いている。

先ほども紹介した『モチベーション3.0』といい、世の中が、仕事における個人のあり方を見直す方向に動いていると感じる。

そのような中では、決められた枠組みの中で、目の前の与えられたものをこなしていくのではなく、自分の「思い」を軸として、新しい価値を生み出していくことが求められているのだと思う。

とても刺激的な時代を、どう進んでいくのか。改めて自分の「思い」を探りながら、考えていきたい。

MBB:「思い」のマネジメント ―知識創造経営の実践フレームワーク
一條 和生 徳岡 晃一郎 野中 郁次郎

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夕暮れ

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なんだかベタですが、夕暮れがあまりにもきれいだったので、写真に収めてしまいました。

カメラを持っているものの、きちんと使い方も勉強せず、思いついた時にぱちぱちと撮る程度ですし、加工するソフトなんぞも持っていないので、そのまんまの素人写真です。

最近はバタバタとしていて、ぼーっと空を眺めることも少なかったりしますが、こういう美しいものを見逃さないような心の余裕は持ち続けたいものです。

ちなみに、これはiPhoneで撮った一枚。

iPhoneでもきれいなの撮れるねというのと、スマートグリッドをテーマとして興味を持ち始めてから、鉄塔とかの機能美に惹かれるようになりました。

きちんとカメラの勉強もしてみたい。

『マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER傑作選1 ケチャップの謎』

  • 2010-07-06 (火)

今日の昼に書いた『モチベーション3.0』が問う私たちの働き方に続くレビュープラスさんからの献本(献ゲラ?)第2弾は『マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた“ちょっとした発想”』というながーいタイトルの本。

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これはマルコム・グラッドウェルの今までの原稿の中から「一見小さな世界で、世界を変えるほどの大きな仕事をした人々の物語」を集めたもの。

この傑作選1(どうやら2もあるらしい)には、こんな6つの話が収められている。

第1章 TVショッピングの王様
アメリカのキッチンを征服した男

第2章 ケチャップの謎
マスタードは十種類以上、なのにケチャップは、なぜ同じ味?

第3章 ブローイング・アップ(吹っ飛び)の経済学
ナシーム・タレブが壊滅的損失の不可避性(ブラックスワン)を投資戦略に転換させるまで

第4章 本当の髪の色
ヘアカラーと戦後アメリカの隠れた歴史

第5章 ジョン・ロックの誤解
避妊薬(ピル)の開発者が女性の健康について知らなかったこと

第6章 犬は何を見たのか?
カリスマ調教師 シーザー・ミランの“神業”

今回のゲラでは、このうち第3章までが載っていた。

本書の「はじめに」で、マルコム・グラッドウェルが「優れた文章」について次のように語っている。

優れた文章かどうかは、読む者を引きずりこみ、何かを考えさせ、誰かの頭の中を ”垣間見せる” 力によって決まる

たしかに。

文章に限らず、音楽なども優れているものは、受けての想像力を喚起するものなんだと思っている。

そして本書を読む意義は、そういう文章を書くためのマルコム・グラッドウェルの視点を知ることだと思う。

実際のところ、ひとつひとつの話はやや量が多く、どれもがぐいぐい引き込ませるような文章かというと、個人的にはそうでもない文章もあった。ただ、その視点や、相手の想像力を喚起するように、現場の情景やセリフなどをうまく盛り込みながら話を進める書き方は参考になる。

ちなみに本書の元となったTHE NEW YORKERの記事は、彼のサイトからバックナンバーを読むことができる。

・gladwell dot com - the new yorker archive
http://www.gladwell.com/archive.html

PDFで記事そのものも公開しているので、本書に載っていた記事を英語で読んでみたり、本書に載っていない記事を読んでみたい人は、ここをのぞいてみると良いかもしれない。

マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた“ちょっとした発想”
マルコム・グラッドウェル 勝間 和代

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『モチベーション3.0』が問う私たちの働き方

次々と面白い企画を打ち出しているレビュープラスさんですが、今回はなんと発売前のゲラでのレビューという企画。

申し込んでみたところ、これから紹介する『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』と、『マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた“ちょっとした発想”』のレビューをできることになりました。

いざ届いてみると、こんな感じで本当にゲラ!

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これを見ると、個人的には、翻訳、あるいは執筆が終わって少し気が抜けた時にどどーんと届いて、再び怒濤の日々が始まるのを思い出してしまいます…。

ということは、内容とはまったく関係ない話なので、さっそく『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』の内容に。

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モチベーションというのは、われわれにとって本当に大きな問題です。

そして、そのモチベーションをコントロールするために、今まで最適だと考えられてきたのが「アメとムチ」方式です。つまり、アメ(仕事の場合は報酬)を得るためにガンバリ、さらにムチでたたかれないようにガンバることで、モチベーションを高く保とうという考え方です。

でも、そういうモチベーションの考え方は、現代の仕事の仕事の仕方に合わないんじゃないのか?という問題提起をしているのが、本書であり、本書では、モチベーションを次のような3つに分けて考えています。

  • モチベーション1.0→生存のための行動
  • モチベーション2.0→アメとムチによって駆り立てられる行動=【タイプX(エックス)
  • モチベーション3.0→学びたい!創造したい!世界をよくしたい!=【タイプI(アイ)

先ほど紹介したアメとムチ方式を「モチベーション2.0」と呼び、それはタイプX(「外発的」という意味のextrinsicという単語から)の行動、つまり外部からの欲求がエネルギーとなるものとしています。

それに対して、現代必要とされているモチベーションは「モチベーション3.0」であり、これはタイプI(「内発的」という意味のintrinsicという単語から)の行動、つまり内部からの欲求であり、活動そのものから生じる満足感と結びついたものだとされてます。

そして、その「モチベーション3.0」を構成する要素として、本書では次の3つが詳しく紹介されています。

  1. 自律性
  2. マスタリー(熟達)
  3. 目的

ゲラとしていただいたのは、このうち2つめの「マスタリー(熟達)」まで。

実際の本では、モチベーション3.0のもうひとつの要素としての「目的」の説明に続いて、「タイプIのツールキット」として、実際にモチベーション3.0の状態に持っていくための具体的な方法が紹介されるようです。

それも、個人向け、組織向け、報酬の考え方、保護者・教育者向けと、あらゆる観点から紹介されているので、どのような立場の人でも得るところがありそうです。

個人的には、『フロー体験 喜びの現象学』などで知られるチクセントミハイのフロー概念を元に「マスタリー(熟達)」について解説をしている章で出てきた「フローは魂にとっての酸素にあたる」という言葉がとても印象に残りました。

以前に紹介した『熱狂する社員』でも感じたことだけど、今後ますます「個」として生きるということが重要なテーマになっていくのではないかと思います。

それはいわゆる「自分探し」みたいな自分の中に閉じてしまう感覚とは違って、いかなる立場であれ、社会の中の一員として生きていく上で、いろいろな関係性の中で、魂にとっての酸素となるフローな体験を積み重ねていけるのかということなんじゃないかと。

これはぜひ本を買って、続きを読みながら、「モチベーション3.0」な働き方を考えてみたいと思います。

ちなみに、著者であるダニエル・ピンクは『フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか』や『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』など、われわれが働く環境の変化を的確にとらえ、その上で一歩先の姿を見せることが非常にうまい著者。しかも突飛なアイデアではなく、誰でもアクセスできるような調査や研究事例をうまく使って論を組み立てていくところは参考になります。

学生の頃、『フリーエージェント社会の到来』にガツン!とやられた自分が、社会人となり『モチベーション3.0』でどんな気づきが得られるのか、今から発売が待ち遠しいです。

参考
以前に話題になっていたので知っている人も多いと思いますが、この『モチベーション3.0』の原形というか、エッセンスの部分はTEDでも見ることができます。

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク 大前 研一

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