- 2008-08-03 (日) 22:59
- 本
Web2.0が騒がれ、それに関する硬軟様々な解説書が出ています。それらの多くは「ロングテール」や「集合知」という新しい考え方が紹介されていますが、本書は、そのようなWebの新しい動きをサブタイトルにもある「メタデータ」という観点から解説している一冊です。
本書の内容は著者のblogの「いよいよ明日,6月30日発売です.」というエントリーが詳しいのでそちらに譲りますが、そのエントリーの「この本を手に取っていただきたい方」という部分にも書かれているように、この手の話になじみがない人にもわかりやすく、ある程度の知識がある人にもためになる本だと思います。
個人的には、「マイクロフォーマット」を初めて知ることができて参考になったのもありますが、ウェブサービスの特徴、そして未来について
それぞれの利用者が自分の利益を追求すれば、それがウェブサービスの利用者全体の利益につながる設計になっています(p.199)
と解説されている部分がとても腑に落ちました。
また、本書の解説を國領二郎教授が書かれているのですが(著者のエントリーでも一部読めます)、その中に出てくる
「分類は権力だ。分類の大衆化は革命だ」
も、なるほど!と思った言葉でした。
本書はこのような感じで説明がわかりやすいので、今まで何となくわかっていたようなものや、かえって難しく理解してしまっていたものを、わかりやすくとらえ直すのに良い一冊でした。
巻末にはおまけとして、「ウェブの進化とメタデータが変える世界をもう少し考えるためのブックリスト」がついているのもありがたいですね。ここで紹介されている『「分ける」こと「わかる」こと』は積ん読になってしまっていたのですが、本書の中で出てくるフォルダの概念とタグの概念の対比がわかりやすかったので、近いうちに読んでみたいと思います。
この本でセマンティックウェブなどに興味を持った人は、以前に紹介した『構造化するウェブ』もわかりやすくてお薦めです。
・『構造化するウェブ』 - Stylish Idea
http://www.stylishidea.com/archives/1035
ちなみに、出版記念ということで著者のイベントが開催されるようです。8月1日に開催されたイベントは残念ながら都合が悪く参加できなかったのですが、8月11日に第2弾があるようなので、こっちは都合をつけて行ってみたいなぁ。
・イベント第2弾 8月11日にリブロ東池袋店で中村伊知哉慶大教授と対談します - deepen ~Yoshiaki FUKAMI’s view
http://d.hatena.ne.jp/yofukami/20080722/1216711238
だらだらと書いてしまいましたが、Webがたどってきた道、そしてこれからのWebを知るために、とてもわかりやすい一冊です。
ウェブは菩薩である
深見 嘉明
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