- 2008-10-18 (土) 22:43
- 本
『分析力を武器とする企業 強さを支える新しい戦略の科学』を読みました。
前から気になっていた一冊でしたが、やっと時間を見つけて読むことができました。
本書では、タイトルの通り、分析力が企業の競争優位を生み出しているという主張の元、実際に分析力を武器としている企業を多数取り上げています。また単に実例を挙げているだけではなく、データを活用し、分析力を武器とする企業になるための方法論も示しています。
海外の(特に米国の)ビジネス書は実例が豊富に載っているという印象があるのですが、本書もとにかくたくさんの事例が載っています。そのことで、分析力を武器としている企業のイメージは沸きやすくなっていると思いますが、読む人によってはやや冗長と感じるかもしれません。
本書の主張の中で、特に共感できたのは、分析力を武器とするためには、データに基づいた意思決定を行っていくという組織全体の意識改革が必要だという点。
BI(Business Intelligence)やCRM、SCMなど、いわゆるITツールを導入すれば、それで分析力を武器とする企業になれるわけではないというのは、今では多くの人が頭ではわかっていることかもしれませんが、いざ実践する立場になると、安易にツールに頼ってしまうということがよく聞かれます。
当然のことながら、ツールを導入するだけでは不十分で、経営陣を始めとして、組織全体で分析力を活用するようにならなければ、本書で言うところの「分析力を武器とする企業」になるのは難しいでしょう。
本書では、「分析力を武器とする企業」になるために組織を変革していくステップが、5つのステージから成るロードマップとして示されています。実際に各ステージをクリアしていくのは簡単ではありませんが、自らの組織の現状を把握し、今後の取り組みを考える上で参考になるものだと思います。
たしかに本書を読んだだけで、すぐに分析力を武器とする企業になれるわけではありませんが、分析力の重要性を知るために、ぜひとも読んでおきたい一冊だと思います。
分析力を武器とする企業 強さを支える新しい戦略の科学
村井 章子
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