いきなり問題です。これは何でしょう?

これは「掩体壕(えんたいごう)」と呼ばれるもので、戦時中、軍用機を敵機から保護するために作られたものだそうです。
実は、こういうものが、今の日本にたくさん残っているのだということを『戦争のかたち』という本を読むまで知りませんでした。
本書は、ある日、著者がたまたま遭遇した「機銃掃射によって刻まれた弾痕の残るコンクリートの壁」に衝撃を受け、そのような「戦争のかたち」を撮り続け、それを一冊の本としてまとめたものです。
冒頭で紹介した掩体壕の他に「トーチカ」「砲台」「兵器試験場」の写真が載っています。
もの寂しい場所にポツンと残されている写真から、われわれの日常にすっかり溶け込んでいる写真など、様々なものが載っています。
よくこれだけ探してきたなと思うと同時に、今でもこれだけの数が残っている(もちろん、ここに載っているものですべてではないと思いますが)ことに驚きます。
写真以外にも、韓国済州島にある掩体壕を撮りにいった際の旅行記やトーチカをつくった人たちへのインタビュー、そして高射砲台跡に住んでいる(!)人へのインタビューなどのコラムも載っています。
個人的には、東京湾に作られた人工要塞島への上陸作戦が面白かったです。かなり昔(6, 7年前?)に「軍艦島 Ver 3.0」というサイト(当時はverが違ったかも)で、初めて軍艦島のことを知った時を思い出しました。
写真のところだけでなく、インタビューの部分も、どちらかというと淡々とまとめられています。それだけに、色々な受け止め方ができる本です。
この時期になると、戦争について知る機会というのは、テレビやその他の媒体を通して、たくさんあります。もちろん、そういうものを通して、知識を深めることも大切ですが、この著者のように、このような「戦争のかたち」を実際に見て、何かを感じるということも大切だなと思った本でした。
本書の最後には、それぞれの写真を撮った場所の地図も載っているので、ぜひ一度見に行ってみたいと思います。
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