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『モチベーション3.0』が問う私たちの働き方

次々と面白い企画を打ち出しているレビュープラスさんですが、今回はなんと発売前のゲラでのレビューという企画。

申し込んでみたところ、これから紹介する『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』と、『マルコム・グラッドウェル THE NEW YORKER 傑作選1 ケチャップの謎 世界を変えた“ちょっとした発想”』のレビューをできることになりました。

いざ届いてみると、こんな感じで本当にゲラ!

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これを見ると、個人的には、翻訳、あるいは執筆が終わって少し気が抜けた時にどどーんと届いて、再び怒濤の日々が始まるのを思い出してしまいます…。

ということは、内容とはまったく関係ない話なので、さっそく『モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか』の内容に。

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モチベーションというのは、われわれにとって本当に大きな問題です。

そして、そのモチベーションをコントロールするために、今まで最適だと考えられてきたのが「アメとムチ」方式です。つまり、アメ(仕事の場合は報酬)を得るためにガンバリ、さらにムチでたたかれないようにガンバることで、モチベーションを高く保とうという考え方です。

でも、そういうモチベーションの考え方は、現代の仕事の仕事の仕方に合わないんじゃないのか?という問題提起をしているのが、本書であり、本書では、モチベーションを次のような3つに分けて考えています。

  • モチベーション1.0→生存のための行動
  • モチベーション2.0→アメとムチによって駆り立てられる行動=【タイプX(エックス)
  • モチベーション3.0→学びたい!創造したい!世界をよくしたい!=【タイプI(アイ)

先ほど紹介したアメとムチ方式を「モチベーション2.0」と呼び、それはタイプX(「外発的」という意味のextrinsicという単語から)の行動、つまり外部からの欲求がエネルギーとなるものとしています。

それに対して、現代必要とされているモチベーションは「モチベーション3.0」であり、これはタイプI(「内発的」という意味のintrinsicという単語から)の行動、つまり内部からの欲求であり、活動そのものから生じる満足感と結びついたものだとされてます。

そして、その「モチベーション3.0」を構成する要素として、本書では次の3つが詳しく紹介されています。

  1. 自律性
  2. マスタリー(熟達)
  3. 目的

ゲラとしていただいたのは、このうち2つめの「マスタリー(熟達)」まで。

実際の本では、モチベーション3.0のもうひとつの要素としての「目的」の説明に続いて、「タイプIのツールキット」として、実際にモチベーション3.0の状態に持っていくための具体的な方法が紹介されるようです。

それも、個人向け、組織向け、報酬の考え方、保護者・教育者向けと、あらゆる観点から紹介されているので、どのような立場の人でも得るところがありそうです。

個人的には、『フロー体験 喜びの現象学』などで知られるチクセントミハイのフロー概念を元に「マスタリー(熟達)」について解説をしている章で出てきた「フローは魂にとっての酸素にあたる」という言葉がとても印象に残りました。

以前に紹介した『熱狂する社員』でも感じたことだけど、今後ますます「個」として生きるということが重要なテーマになっていくのではないかと思います。

それはいわゆる「自分探し」みたいな自分の中に閉じてしまう感覚とは違って、いかなる立場であれ、社会の中の一員として生きていく上で、いろいろな関係性の中で、魂にとっての酸素となるフローな体験を積み重ねていけるのかということなんじゃないかと。

これはぜひ本を買って、続きを読みながら、「モチベーション3.0」な働き方を考えてみたいと思います。

ちなみに、著者であるダニエル・ピンクは『フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか』や『ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代』など、われわれが働く環境の変化を的確にとらえ、その上で一歩先の姿を見せることが非常にうまい著者。しかも突飛なアイデアではなく、誰でもアクセスできるような調査や研究事例をうまく使って論を組み立てていくところは参考になります。

学生の頃、『フリーエージェント社会の到来』にガツン!とやられた自分が、社会人となり『モチベーション3.0』でどんな気づきが得られるのか、今から発売が待ち遠しいです。

参考
以前に話題になっていたので知っている人も多いと思いますが、この『モチベーション3.0』の原形というか、エッセンスの部分はTEDでも見ることができます。

モチベーション3.0 持続する「やる気!」をいかに引き出すか
ダニエル・ピンク 大前 研一

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心を整える『禅的シンプル仕事術』

禅的シンプル仕事術』を読みました。

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著者の枡野氏は、禅僧であり、日本庭園デザイナーとしても活躍されている方。

・日本庭園デザイナー 枡野俊明(ますの・しゅんみょう)さん
http://doraku.asahi.com/hito/runner/070816_02.html

本書は、冒頭で

仕事という場に「禅」の作法をとりいれる、その実践方法を記したものです。

とあるように、「禅」の考え方を、仕事をやっている人が普段の生活に取り込んでいくのか、その考え方をまとめたもの。周りで絶賛している人が多かったので、手に取ってみた。

大きな章立てとしては

1. からだを整える(detox)
2. 禅的習慣術(habit)
3. 禅的時間術(time control)
4. シンプル仕事術(beautiful works)
5. 人間関係について(harmonious relations)

という5つから構成されている。例えば、1の「からだを整える」では、次のようなテーマについて、それぞれ見開きで解説されている。

歩く
ていねいに呼吸する
姿勢を正す
食べる
お風呂に入る
眠る
休む
捨てる
ためない
探さない
肝を据えて生きる

どれも珍しい項目ではないが、忙しい毎日の中で、すべての基本とも言うべき「からだ」について、これだけの項目をどれだけ意識しているかというと、自信を持って答えられないものも多いことに気づく。

すべての項目を合わせると57項目となるが、どの項目もわかりやすく、しかも簡潔に書かれている。

読んでわかったつもりにならず、自分と向き合い、読みながら心を整える役割として、ときどき読み返したい一冊。

関連エントリ
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禅的シンプル仕事術
枡野 俊明

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『松浦弥太郎の仕事術』

松浦弥太郎の仕事術』を読みました。

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COW BOOKSや「暮しの手帖」編集長の松浦弥太郎さんの仕事術をまとめた一冊。

かなりはまってしまい、一気に読みながらペタペタと付箋を貼っていったところ、こんな感じで付箋だらけに。

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この本の内容については、冒頭で「三級浪高くして魚龍と化す」という禅の言葉を紹介した上で、

滝をのぼり続けるそのような日々の中で、知ったこと、学んだこと、大切だと思ったこと、発見したこと、感動したことなどを、僕は長年、自分のノートに書き続けてきました。それをまとめたものが本書に書かせていただいたものです。

と紹介してます。

自分がこの本を気に入ったのは、常に自分自身の中に目が向けられていたから。

他人との関係や会社との関係の前提として、自分自身に目を向け、自分自身を整え、成長させていくことについて書かれています。この内容が最近自分が考えていることとも合っていて、とても気に入りました。

例えば、

誰にももたれかからず、一定の距離を保ち、自分の足できちんと立っていれば、自分の力が見えてきます。

というように、シンプルだけど、奥が深い言葉が並んでいる本です。

会社の中の一員だろうと、一人で仕事をしていようと、あるいは主婦(主夫)のように給料をもらうような仕事ではなくとも、基礎となるのは自分という個人です。その個人が、組織やチームや夫婦という関係の中で、自分の力を発揮していく。

そうだとしたら、まずは個人である自分自身がルールを持って生活し、自分自身を高めていくことが重要です。

そういう時に、何を考え、何を行うべきか、松浦さんが通ってきた歩みを振り返りつつ、まとめたのが本書です。

本書は、人によってはストイック過ぎるという印象を持つかもしれませんし、そもそも趣向が違う人には理解できないと思う世界かもしれません。

ただ、いわゆる「仕事術」のような個人の体験を元に書かれたものを読み、それが自分に合わないということに気づくのも大切だと思います。そういう気づきを積み重ねていき、自分が何を心地よいと思うのか、何が好きなのかということを掘り当てていくことこそ、この手の本を読む意義なのではないかと思っています。

この後、目次を載せておきますので、少しでも気になる項目があった人は、一度目を通してみると良いかもしれません。

第1章 働くこととは
仕事とは「自分」を役立てること/「ゼロ設定」で自分を成長させる /「自分の得意」を磨く勉強/敬意を表す身だしなみ/仕事と車と靴の法則/約束を守る/働くうえでの万能の書

第2章 仕事と暮らしを楽しむ生き方
すべてのベースは健康管理/ 休日を充実させてセンスを磨く /自主性はオフの日に訓練する/一人の時間を確保する/いい仕事をするために遊ぶ

第3章 人とかかわって働くこと
その人の後ろの「五十人」を意識する/「いつも新しい人」と付き合う/ 三つのアプローチを忘れない/観察力とテレパシー/あえて距離を縮めない

第4章 仕事のための 思考と発想
毎日、自分をアップデート/行動のエンジンは思索/頭の中に白い画用紙をおく/頭を可視化する情報カード/集中力と継続力

第5章 時間に追われず、情報に流されず
物理的な準備と精神的な準備/規則正しいスケジューリング/名刺も書類も頭にしまう/ミニマムな仕事道具/PCより頭と手を使う/ いらない情報は遮断する

第6章 自分のキャリアをデザインする
チャレンジと賭けを間違えない/生涯のお守りになるルール/流されたら理念に戻る/嫌な仕事の変換法/豊かさの貯金/直感を信じよう、勇気を出そう

松浦弥太郎の仕事術

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体ひとつというサバイバビリティ

最近会社のPCが更改になった。

元のPCが元気な状態なので、データなどは問題なく移行できたけど、何せIEやらOutlook Expressなど、Windowsに元から入っているソフトのお世話にはあまりなっていないので、新しいPCにせっせとソフトをインストールしないといけない。

とはいえ年度末でバタバタしている時期なので、ブラウザやメーラー、テキストエディタなど、なくてはならないものだけをインストールして作業を再開。

しかし、ことはそう簡単には済まない。

例えばFirefoxは、以前にも紹介したFEBEで最新の状態をバックアップしていたものの、アドオンなどを元に戻すのに意外と手間がかかる。

テキストを入力しだしてからATOKが入っていないことに気づいてインストールするものの、ユーザ辞書をバックアップしていなかったことを思い出して愕然とする。

などなど、挙げればキリがないほど、いろいろな不便に直面している。

そんなことをしている間に思ったのが、タイトルのこと。

色々なツールやソフトは、時に仕事の生産性を上げてくれたり、思考を進めるのに大いに役立つ。

テキストエディタのような汎用的なものはもちろん、アイデアプロセッサやマインドマップソフトなど、特定の機能に特化したツールもなかなか使いやすい。

ただ、いつでもそういうツールやソフトが使えるかというと、そうではない。

手元にその環境が再現できないことだってあるし、そのツールが開発中止、あるいはサービス提供中止になって使えなくなることだってあるかもしれない。

そんな時、ツールがないからできませんというのは、あまりにも心許ない。

最終的には、ペンと紙だけとか、もっと言えば自分の脳みそと口だけという究極のツールで、日々の仕事をこなせなくてはいけない。

当然、脳みそと口だけでは視覚的にわかりやすく表現することなんかはできないけれど、考えるというプロセスは、ツールに頼らずとも、自分の体ひとつでこなせるという心構えみたいなものを持つのは大切かもしれない。

情報源も同じで、日経テレコンのような有料ツールは確かに便利だけれど、そういう特別なものがないと情報収集ができません、というのも甚だ心許ない。

統計ソフトのように高度に専門化されたツールまで頭で置き換えろというのは無理かもしれないけど、日々の仕事の中で、いかに自分がそういうものに頼っているかを意識するのは悪くない。

もちろん、そういったツールの有用性は否定するものではないし、このblogを読んで頂くとわかるように、どちらかというと自分はそういうのが結構好きな方だ(「どちらかというと」どころじゃないですね…)。

ただ、世間を眺めると、そういうツールを使いこなすことが、仕事ができるようになり、プライベートを充実させるために必要だと主張する向きもある中で、一度、そういう視点を見直すのも良いんじゃないかと思った次第。

OmniFocusと『ストレスフリーの整理術』

昨日に引き続き、こういう系の話題ですが、今日は『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』の話。

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自分なりのタスクの整理のやり方については、以前に「週次で振り返る大切さ」というところで書いたんですが、改めて『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』に目を通してみました。

というのも、Macにスイッチしてすぐに、勢いでThe Omni Groupの「OmniFocus」を買ってみたものの、しばらく使いこなせずほっといた時期が続いていました。

ただ、昨日も書いたように、最近はプライベートを含め、やることが急増中なので、良い機会だと思ってOmniFocusをきちんと使い始めました。

その流れで読んだのが『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』。

もちろん、この本を読まなくても、OmniFocusのサイトにある動画のチュートリアルを見れば、ある程度は使えるソフトであるものの、なんとなく使いこなせていない感じが残っていたので読んでみました。

実際にOmniFocusを使って、引っかかっていたこととか、疑問に思っていたことがあったので、そういう問題意識を元に読んでみると、やはりこの手の「原典」は一度は読んでおくべきだなぁと思いました。

今まで自分でやっていたやり方と組み合わせてという感じなので、まだまだ試行錯誤中のところも多いですが、追々、自分なりの使いやすさを高めていければと思います。

ちなみに、OmniFocusは「OmniFocus for iPhone and iPod touch」も買ってしまいましたが、これは大ヒット!

散々時間をかけてすっきりさせた内容を持ち運べるというのは、思っていた以上に快適です。これを持っていれば、自分のタスクがうまくコントロールできるという安心感はありますね。

しかも、何か気になることが浮かんだら、それをすかさずInboxに放り込むことができるのも iPod touch版の良いところ。

本の方は、新訳になってから、ぐっとわかりやすくなりました。とはいえ、復習用、かつ英語の多読用を兼ねて、次は英語で読んでも良いかもしれないなぁ。

Getting Things Done: The Art of Stress-Free Productivity
David Allen
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