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2005-05-03

『二十一世紀ジャズ読本』

  • 2005-05-03 (火)

二十一世紀ジャズ読本』を読みました。

21stjazz.jpg

いつものように親友のblogを読んでいたら、以下のエントリーを発見。

・kenyamの日記:wah-wah pedal - 色々と思い出しすぎてとまりません
http://d.hatena.ne.jp/kenyam/20050501/1114919369

このエントリーでSadanari Deluxeの名前を発見し、「おお!」と思いながら本の山をかき分けかき分け掘り当てたのが、この『二十一世紀ジャズ読本』 懐かしくなってつい読み返してしまった。

自分がジャズを聴き始めたのは大学2年くらいの頃。それまで聴き込んでいたケルト音楽がやや食傷気味になり(とはいえ、とても良いですよ!)、ちょっと鞍替えをしようと思いジャズに興味を持った。それまでTuck & PattiやSarah Vaughan、小曽根真あたりはCDを買って聴いていたんだけど、「俺はジャズを聴くんだぜ!」と意識して聴いていたものではなかった。

そんなわけでジャズについて右も左もわからない自分は、辛うじて長年続けてきた楽器がピアノだからという理由だけで、ピアノの曲を聴こうと思い立つ。こういう時は、新○堂なんかがわかりやすくCDを並べてくれているに違いないと思って、行き慣れない地元の新○堂に行き、買ったのがBill Evans Trioの”Waltz for Debby“だった。これが、「俺はジャズを聴くんだぜ!」と意識して買った最初のCDになる。

聴いてみると、自分が想像していたジャズに近いものではある。だけど、世の中で言われているような「ジャズがわかる」という感覚がわかんなくて、「うーん、わかんないなぁ」と悩んでいた。ちょうどその時、英語のサイトを立ち上げ、オフの勉強会も立ち上げた。その会にいたメンバに、ジャズに猛烈に詳しいIさんという人がいた。その彼に「ジャズを聴き始めたんだが、なんだか難しいっすね、ジャズは」と自分でさえ、何が言いたいのかわからないようなことを口走った。そしたら、Iさんは「何を聴いているんだ?」と尋ねてくる。”Waltz for Debby”だと答えると、「1曲目のMy Foolish Heartがあるだろ。あの曲の最初に起きる爆発が理解できないとダメなんだぁ!あの曲はごにょごにょごにょ」とまるで説教されているようなアドバイスが続いた…。

この『二十一世紀ジャズ読本』の「どしゃめしゃぴぎゃぁ」ほどではないが、そんな強烈な「ジャズってわかんないなぁ」洗礼を受けた自分がたどり着いたのが、先述のSadanari DeluxeはじめてのJAZZだ。そして、この連載のわかりやすさを引き継いで書籍化されたのが、定成寛さんの『二十一世紀ジャズ読本

この本の良さは、「おわりに」の部分で書かれている定成さんの言葉に集約されているように思う。「おわりに」の部分で、定成さんがミュージカル・ファンに、ニューヨークにもロンドンにも行ったことがなくジャズ喫茶にこもる。そんなのでいいのか?と突っ込まれた話を書いている。それを受けて、定成さんの意見はこうだ。

いや、私のジャズはこれでいいんだ。学生やサラリーマンやOLが、学校や会社の帰りに楽しめる、お小遣いで接することのできる、身近なジャズにこだわっているんだから

そう、いきなり難しいことから始めなくてもいい。難しそうなことをわかろうとしなくてもいい。定成さん自身がたどってきたジャズの足跡を追随するような、ジャズファンによるジャズファンのための本がこの本なのだ。だから、内容は多岐にわたっていて、ジャズの歴史からCDの買い方。ジャズ映画の世界に広がり、ジャズクラブ・喫茶の楽しみ方。そして自分でも演奏しちゃうところにも触れている。

ジャズに限らず、どんな分野のことでも入り口は広く、奥行きは深い方が面白いのかもしれない。一見、狭そうに見えるジャズの入り口を大きく開け広げてくれるのが、この本だ。ジャズを難しく考えるのではなく、自分が入れる色々な入り口を教えてくれ、その奥にある深い愉しみも垣間見させてくれる。

「なんとなくジャズに興味を持ったんだけど、どこから入れば良いかわからない」という人は、この本に出てくるCDや映画を片っ端から聴いて、見てみると良いだろう。それだけでも十分量はあるし、そうしている間に自然と知識は広がっていくはずだ。自分もまだまだ入り口に片足を踏み入れたくらいだけど、改めてこの本を読んで、もう一歩踏み込んでみたくなってしまった。

追記
定成さんが、独立されてこんなお仕事をされていることを発見。

・オプトマーケティング
http://www.optomarketing.com/index.html

音楽・映画事業部という部署もあり、この本も紹介されている。

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