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『セブン‐イレブンの「16歳からの経営学」』

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セブン‐イレブンの「16歳からの経営学」』を読みました。

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鈴木敏文の「統計心理学」―「仮説」と「検証」で顧客のこころを掴む』や『鈴木敏文の「本当のようなウソを見抜く!」-セブンーイレブン流「脱常識の仕事術」』など、セブンイレブンというか鈴木敏文氏を追い続けている勝見明氏が著者。彼に加えて、セブン&アイ・ホールディングス社長の鈴木敏文氏と、一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授の野中郁次郎氏が共著者として参加している、なんとも贅沢な本。

著者の勝見氏の元に宝島社から「16歳からの経営学」というテーマで本を書いて欲しいという依頼があり、それがこの本を書くきっかけになったそう。たしかに16歳(というと高校生か)にもわかるよう、同世代のアルバイトを登場させるなど、随所に工夫があるものの「自分が高校生の時じゃ、こりゃ読めないかも」というのが正直な感想。田舎の男子校で音楽をやりながら、日本文学ばっか読んでいた自分を想定するのが間違いかもしれないけど、内容が悪いというのではなく、かなり本格的な内容になっている。

内容は、セブンイレブンの強さを探りながら経営の本質を説き明かしていくというもの。セブンイレブンを舞台にして、アルバイト・パート編→社員編→上司編→トップ編とステージをあがっていき、店舗での工夫から会社としての工夫まで、セブンイレブンの全体像を俯瞰する。それぞれの章では明確なテーマがあって「仮説力をつける」「売り込む力をつける」「商品開発力をつける」「人をマネジメントする力をつける」「リーダーシップを持つ」というテーマを扱う。

この中で特に面白かったのは、セブンイレブンにおけるアルバイトの仕事ぶりだ。テーマでいうと「仮説力をつける」と「売り込む力をつける」に当たるが、この部分だけでも読んでみる価値がある。一(いち)アルバイトの高校生でも自分で様々な要因を考慮して仮説を立て発注を行う。発注後、実際の売れ行きをみて仮説を検証し、更に仮説の精度を上げていくというサイクルを回していくそうだ。

その他、商品開発での「プロジェクトX」のような困難を乗り越えていく開発プロセスや、各エリアを担当している社員が各店の頑固な店長を動かしていくマネジメントに関する話、鈴木氏のセブンイレブンでのリーダーシップや経営哲学の徹底ぶり(本当に「徹底」している)などは参考になる点が多い。

勝見氏の観察から得た気づきを裏付けるように鈴木氏の「なぜ、そういうことをやっているのか」というコメントや、野中氏の「なぜ、これがこういう結果をもたらすのか」という解説が適時挿入されてきて、ただの事例紹介に終わっていないところも良い。特に野中氏の解説を一通り読むことで「暗黙知」「共創」「場」などの概念がセブンイレブンの事例を通してよく理解できる。

経営に興味を持っている高校生はもちろん、経営について知りたい社会人や、セブンイレブンや小売業に興味がある人まで、誰が読んでも気づきがある本だ。とても読みやすいので、興味がある人はぜひ。

2 thoughts on “『セブン‐イレブンの「16歳からの経営学」』

  1. この本、私も読んでみました。スラスラと楽しんで読めるいい本ですね。トラックバックを付けさせていただきましたが、よろしいですか?

  2. TUさん

    コメントありがとうございます。

    たしかにこの本は良い本ですね。読みやすい割には、内容が深く、自分の仕事のやり方も考えさせられるような本でした。

    トラックバックありがとうございます。問題ありません。

    これを機に、これからもどうぞよろしくお願いします。

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