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『チャンスを広げる思考トレーニング』

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チャンスを広げる思考トレーニング』(ロザモンド・S・ザンダー、ベンジャミン・ザンダー著/日経BP)を読みました。

※この本は起-動線の企画「1万円分の本選び」で買って頂いた本です。読了が遅くなってしまって申し訳ないです…。

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こんな話を聞いたことがあるだろう。

靴メーカーがある地域にマーケティング調査員を送り、進出先として有望かどうか調べる。一人はこんな電報を打つ。「絶望的。誰も靴を履いていない」。だが、もう一人は意気揚々とこう言う。「すばらしい商機。だれも靴を持っていない」

ふたりの調査員が見た状況はまったく同じもの。しかし、そこから出てくる感想はまったく相反するものになっている。このたとえ話は、プラス思考を促すためのひとつの逸話として使われることが多い。この『チャンスを広げる思考トレーニング』では、このたとえ話を取り上げて「世の中全部作りもの」だと言う。そして、

どのみちすべて作り出されたものなのだから、自分やまわりの人の人生の質が高まるように解釈した枠組みや話を、自分で作ってしまったほうがいい

と、著者は述べる。そして、この本は、そのような自分の人生の質が高まるような世の中の解釈の仕方を、12の手法にまとめている。すべての手法は、ただ「こんな手法ですよ」とやり方を教えて終わりではなく、それを具体的にどうやって毎日の生活に盛り込んでいくのかをトレーニングという形で示してくれている。

ふたりの著者の経歴もユニークだ。著者は、セラピストの妻ロザモンドとボストン・フィルハーモニック指揮者である夫ベンジャミン。それぞれが自分たちの仕事や生活を通して体験した豊富な例を、惜しみなく公開してくれている。このおかげで、一見わかりにくそうな手法でも、それがどのようなもので、それを利用することで、どのような効果があるのかがよくわかる。

どの手法も、私たちの見方を少し変えるだけで、新しい世界が開けてくる素晴らしい方法だ。それらの中でも自分が特に気に入ったのは「みんなに『A』をつける」という方法だ。指揮者であるベンが音楽院の授業で、今までとは違うまったく新しい評価方法を採った。それが授業の最初からクラスの全員にAをつけるというやり方だ。当然、Aをつけただけで終わりではない。学生は2週間以内に、授業の終わりの日付で手紙を書かせる。その手紙は「私がAを取ったのは…」という書き出しで、自分がなぜAという最高の評価をもらえたのか、その理由を書いていくという方法。とっても素敵な方法。ぜひ自分でも実践してみたい。

ここまで読んで「なんだ、思考トレーニングっていうから、もっと堅いものを想像していたのに」という人もいるだろう。確かにその通り。自分もそういうものを想像して買ってもらった本だ。ただ、原著のタイトルは、”The Art of Possibility: Transforming Professional and Personal Life” こっちの方が、この本のテーマをよく表している気がする。

日々、仕事や勉強で、頭にいろんなものを詰め込んでいると、ものの見方がコチコチになっている自分に気づいてしまう。そして、その頭で先のことを考えて、どんどん悪循環に陥っていく。そんな時、この本に書いてある、お気に入りの方法を試してみよう。きっと、新しい可能性が広がってくるはずだ。

追記
「チャンスを広げる思考トレーニング」をキーワードにして検索をしていたところ、こんなサイトを発見。

・かげんどっとねっとページ
http://www.kit.hi-ho.ne.jp/kagen/index.htm

このサイトの書籍紹介のページが素晴らしい。ほぼ毎日更新されているし、すべての本にマインドマップを載せている。この作業をやるのにどのくらいの時間がかかるんだろうか。すごい!

2 thoughts on “『チャンスを広げる思考トレーニング』

  1. 新井さん、こんばんは。

    相変わらず面白そうな本を読んでますね。
    この本も興味深い。新井さんの紹介が秀逸なのかも。

    さらにご紹介のHPの人もすごいですね。
    速読って威力あるんだなー。
    私も教えてもらおうかな。(笑)
    私もマインド・マップは我流で書きますが、毎回ではありません。

    ふ~ん、いろいろためになります。

    それではまた。

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