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『ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力』

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ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力』を読みました。

ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力 (日経ビジネス人文庫 ブルー お 7-1 ポケットMBA 4) ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力 (日経ビジネス人文庫 ブルー お 7-1 ポケットMBA 4)
大津 広一日本経済新聞出版社 2007-08
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文庫本とあなどることなかれ。なんとなく財務諸表がわかる以上の会計の力を付けるために、良いきっかけとなる本だと感じました。

書名にもあるように、この本で取り上げられているのは「会計」と「戦略思考力」です。なぜ、この2つを取り上げているかというと、

この両者(会計と戦略思考力)は密接に関係するものだ。つまり、企業活動があって初めて会計数値は作られるのであって、その順序は決して逆にはならない。一方、会計数値は企業活動の結果なのだから、会計数値を紐解くことで、企業活動をある程度類推することは可能となる。

と「はじめに」の部分で書かれています。

実際に読み進めてみると、会計についても戦略思考力についても、ケーススタディを再現したような形式で進んでいきます。著者である大津氏が講師役となり、生徒役の人とやり取りをすることで、決算書を読み解いていきます。

会計の部分で秀逸なのが3章と4章。3章では、企業名(ここではトヨタ)から決算書をイメージし、仮説を立て、その後実際に決算書を見て自分の立てた仮説を検証するというプロセスで進みます。4章では、まず決算書を見せられて、その決算書がどの企業のものなのかを議論しながら当てていきます。どちらの章でも仮説を立て、それを検証するというプロセスをどんどん繰り返していくことで、能動的に決算書を読み解くことを身につけます。

戦略思考力の部分では、ポーターのファイブ・フォースとバリュー・チェーンを取り上げています。これら2つがどういうものかを説明するだけであれば難しい琴ではありませんが、この本の面白いところは、ファイブ・フォースのそれぞれ5つの要因、バリュー・チェーンの各活動の部分を細かく解説し、それぞれの要素が会計の数値にどのような影響を与えるかを説明しています。

会計部分の模擬ケーススタディも学ぶところがとても多かったのですが、個人的には戦略思考力の部分が大いに勉強になりました。今まで、単にポーターの理論としか認識していなかったファイブ・フォースやバリュー・チェーンが、各要素を細かく見ていき、それらを決算書の数値と結び付けて考えるというのは、とても新鮮でした。

読みやすい本ですが、読みながら自分も頭を使って考えていくことで、理解が深まっていく本だと感じました。さらに、読み終えてからも、本書のケーススタディで指摘しているポイントを確認しながら他の決算書を読むことで、決算書をより深く理解する練習ができるでしょう。

これだけの内容で持ち歩きやすい文庫本、そして価格は840円と、コストパフォーマンスに優れた一冊です。

ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力 (日経ビジネス人文庫 ブルー お 7-1 ポケットMBA 4)
ビジネススクールで身につける会計力と戦略思考力 (日経ビジネス人文庫 ブルー お 7-1 ポケットMBA 4) 大津 広一日本経済新聞出版社 2007-08
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