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『国際標準化入門』

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国際標準化入門』を読みました。

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仕事で情報通信関連、最近では「クラウドコンピューティング」や「スマートグリッド」といったキーワードを追っているのですが、その中で最近気になっているのが標準化の動向です。そこで手に取ったのが、この『国際標準化入門』。

本書の中で

新技術開発の時点から、その成果を国際標準化するかどうかを検討する(p.16)

とあるように、例えばスマートグリッドなどは、まだ新しい取り組みであるにもかかわらず、米国では着々と標準化についての取り組みも進んでいます。

もちろん、個別の標準化のプロセス(スマートグリッドの場合は米国のNIST)を追っていけば、それでも事足りるのですが、「そもそも標準化とは?」というところを押さえておきたいと思い、本書を読みました。

本書は、実際に現場で標準化にかかわってきた著者が、標準化についての基礎的な知識をわかりやすくまとめた一冊です。本文は、大学でのゼミの風景をイメージして書かれていて、ボリュームも100ページちょっとで、「標準化」という一見取っつきにくい分野をわかりやすく解きほぐしてくれます。

本書の構成は以下のとおり。

第1週:国際標準化入門Q&A
第2週:標準化とは
第3週:規格の種類
第4週:国際規格と国家規格の相違と一致
第5週:国際標準化組織
第6週:標準化の国際会議見学
第7週:国際標準化の進め方
第8週:国際標準化の対象
第9週:国際規格の使い方
第10週:国際標準化に係わる世界の動き
第11週:これからの国際標準化
第12週:国際標準化への心構え

本書の最後では、著者の意見として、大学で「標準工学」という講座を開設すべきだと説いています。標準工学の講座は、文理の区別なく、法律、経済、理学、工学、語学や文化などの教養部分まで、幅広い内容を伝えるものにすべきだと言います。

資源に乏しい日本は、やはり今後、さまざまな分野で技術に頼っていかざるを得ないでしょう。そのような中で、単に技術力を高めていくだけでなく、その技術を使って、どのように事業として展開していくかを考えていかなくてはいけません。

その一環として、この標準化の議論は欠かせないものですし、今まで以上に標準化に対する意識を高める意味で、「標準工学」講座の設置は有益なことだと思います。

本書では標準化の基礎を知ることはできませんが、それをどう事業に活かしていくかということについては触れられていないので、以前に買って、そのままになっている『技術力で勝る日本が、なぜ事業で負けるのか―画期的な新製品が惨敗する理由』にも目を通してみたいと思います。

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本書については、こちらも参考になります。

・OUTLOGIC – 視点- アーキテクチャ見極め、標準化とビジネスモデルの三位一体経営
http://www.outlogic.jp/modules/news/article.php?storyid=611

まずは手っ取り早く標準化の知識を押さえたいという人には、『国際標準化入門 (やさしいシリーズ)』はお薦めの一冊です。

国際標準化入門 (やさしいシリーズ)

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