Home » » 『20代 仕事筋の鍛え方』

『20代 仕事筋の鍛え方』

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

20代 仕事筋の鍛え方』を読みました。

20dai.jpg

40歳からの仕事術』『30歳からの成長戦略』に続く山本さんの新刊です。今度は我々20代をターゲットにした本。

この本で山本さんが言いたかったことを一言でまとめてしまうと「四の五の言わずに若いときは努力しろ。苦労しろ!」ということ。そういう厳しくも、暖かいメッセージが詰まった本です。

人生をゴーイング・コンサーンという視点から捉え、20代のうちから安易に成功を求める姿勢を戒めています。たしかに今は書店やネットを見ると、投資で大金持ちになるだの、副業で自由な生活を手に入れるだの、なにか「お金を儲ければ、その分幸せになれる」という安易な発想が横行しているように思えてしまいます。

しかし、それは違うだろうと主人公である山根さん(モデルはもちろん山本さん)は言うわけです。若いうちに要領よく儲けてリタイヤし、悠々自適の生活を夢見る。それは違う。人生はゴーイング・コンサーンであり、常に成長のサイクルを回していかないとだめなのだと喝破します。

では、20代で何をやれば良いのか?山本さんは、PCに喩えて「アプリケーションスキルではなく、OSスキルでもなく、マシン性能を上げろ」と主張します。アプリケーションスキルとは、アカウンティングやマーケティングなど、ある分野のスキル(知識)のこと。OSスキルとは、ロジカルシンキングやファシリテーションスキルなどの現在は「汎用性がある」と思われているスキルのこと。そして、マシン性能とは、それらを載せるためのハードウェア自体の性能のことで、これを20代のうちに高めておかなければ、後々新しいOSやアプリケーションが出ても、動かすことはできないだろうと言うのです。

では、マシン性能を上げるために、我々が20代のうちにやるべきことは何なのか?それは最終的に「苦労力」とまとめることができる、次の4つの力のこと。

極端力
努力力
学習力
受容力

それぞれの「力」の詳細は、ぜひ本を読んでみてください。

表紙の親しみやすさにつられて、失礼ながら、気楽に読み始めてしまったのだが、読み進めるにつれ自分の至らなさを痛感した。どの部分を読んでも、それが自分に向けられている言葉に思え、自分の日々の過ごし方を思い返しては反省するばかりだった。

その中でも極めつけが、登場人物の一人である織畑と山根さんの電車の中での会話だった。織畑氏はIT系企業に勤める28歳の男性。自分のプロフィールにそっくりだ。その彼が、山根さんと電車で帰る途中、「少しずつでも頑張っていく」と、のんきな発言をしてしまう。そして、その発言に山根さんは激昂する。山根さんは、彼の成長の遅さにいらだちを感じ、こう続ける。

確かにIT技術者として君が忙しいのはわかる。でも体力が続くいまだよ。無茶をするんだったら。もっと、極端に努力して、己の学習力を磨き、そして壁にぶち当たれ。そうしないと強くなれないぞ。君を見ていると結局、バランスを崩せないだけのただの優等生にしか見えないんだ。そんなままならやめてしまえ!

この部分を読んでガツンと頭を殴られた気がした。そして、何度も何度も読み返し、自分に問うてみた。

実は自分は、以前に山本さんと個人的にお会いさせて頂いている。お会いしたのは、この本に何度も出てくる麻布十番の「ひむか」だ。

この本に出てくる登場人物のような貴重な体験をさせてもらっていながら、自分はどこまで必死になれていただろうか。ビジネス評論家のようになって、わかった気でいて、本来やるはずの愚直なまでの努力を惜しんでいなかっただろうか。

この本を読み終えたのは、8月も終わりに差しかかった頃だった。それから自分は再びがむしゃらに働き始めた。山本さんとお会いして、変わっていく自分に手応えを感じていた時があった。その時以上に働こうと決意した。世の中は面白いもので、そう決めてから、重い仕事が次々と自分の身に降りかかってきた。

山本さんは、この本の中で、小さな成功体験を積み重ねていけと言っている。自分の最初の成功体験は、色んなところで自分が使っている仮面浪人時代の体験だ。あれは自分にとって紛れもなく成功体験ではあるが、未だにその時の自分を超えられずにもがいている。あの時の、ひたむきに、無心に努力をしまくっている自分に、未だに勝てずにいる。ちょうど10年前の自分にだ。

もう28歳。山根さんに叱責された織畑のように、自分の20代はもう後がない。残りの数年間、仮面浪人時代の成功体験が色褪せてしまう程の、必死でひたむきな努力を、全身全霊をかけてやってやろうじゃないか。

3 thoughts on “『20代 仕事筋の鍛え方』

  1. 『20代 仕事筋の鍛え方』、私も読ませていただきます。
    最近、10代から20代の何人もの人が、夢は何かと問われて
    「若いうちにお金を貯めて、四十歳くらいで隠居するのが夢」
    と答えていたのを見て、少し違和感を覚えていたところでした。
    仕事の究極の目的が「早々とリタイヤしてのんびり暮すこと」だというのは寂しい気がします。
    私は「明日死ぬつもりで生きよ。永遠に生きるつもりで学べ」というガンジーの言葉が好きで、情熱に衝き動かされて勢いよく生きるのが若者の本当の姿だと思っているので、『20代 仕事筋の鍛え方』にはとても惹かれます。

  2. ピンバック: yamamoto-shinji.com
  3. Kuwaharaさん、コメントありがとうございました。

    > 仕事の究極の目的が「早々とリタイヤしてのんびり暮すこと」だというのは寂しい気がします。

    確かに。悪い意味で老成しているというか、老けている人が
    多いような気がしますね、最近。

    ガンジーの言葉素敵です。近いうちに取り上げようかと思って
    いるAppleのスティーブ・ジョブズの講演ですが、その最後に
    “Stay hungry, stay foolish.” という言葉が出てきます。
    この言葉、なんか好きなんですよね。

    ぜひまたコメントして下さい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>