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続・『30歳からの成長戦略』

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以前に『30歳からの成長戦略』の書評を書いて以来、blog上、あるいは個別に予想以上のフィードバックを頂いた。その中には「興奮しすぎじゃないか?」とか「本当にそう思って書いているのか?」みたいなものもあった。なるほど。山本さんと親しくさせて頂いているので、そのように見られる節もあるのかもしれない。しかも、お陰様で最近はこのblogを見て下さる人も飛躍的に増えたので、いろんな意見があることは当然だと思う。

以前に、同僚のkenyam氏が『30歳からの仕事術』に関して、なかなか穿った書評を書いている。それに刺激されて、今更ながら自分ももう少し言葉を足してみよう。

この本のメッセージをざっくりまとめてしまうと、次の2つに集約されるかもしれない。

1. スキルの習得は早めに済ませて、各人のコアに集中するべき
2. 仕事をやっていく上では、スキルを身につけるだけでは足りない部分があることを意識すべき

このうち1点目は多くの人がなんとなく迷っていた部分をはっきりと示してくれたという意味で価値があると感じているし、2点目は、ともすればスキル偏重になりそうな風潮の中でこのようなことを明示してくれたことに価値を感じた。

決して「この本を読めば、自分も楽々成長できるな」と感じたわけではない。多くの人には釈迦に説法だと思って今回は書かなかったが、日常に落とし込めなければ意味がないし、そうしたところで人生をショートカットできるわけではない。読んだものを実践しなければ意味がないということは『40歳からの仕事術』での書評にも書いた通りだ。

世の中には「90日で○○」だとか「2週間で○○」だとか、ショートカット症候群とも呼びたくなるようなタイトルの本があふれている。もちろん本のタイトルなんて著者の意図とは関係ないところで付けられる場合も多いと思うので、その本自体に罪はないかもしれない。ただ、これらの風潮があまりよくないと自分が感じてるのは、ショートカットすることがあまりにも美化されすぎてしまっているのではないかということだ。

こういう時代だからと言って、なんでもかんでもショートカットできないだろうし、する必要もない。上で自分がまとめた1点目にあるように、山本さんはスキルの部分は超効率的に学んじゃいましょうとショートカットを薦めている。しかし、2点目は決してショートカットを薦めているものではない。

kenyam氏も書いているように「ちょっと時間はかかるだろうけど、こんな感じのことがあると思うよ」と予め心構えを示してくれているのだと思う。分厚い本を読む時に、闇雲に読むよりも、予め800ページの分量がある本だということがわかっているだけで、少しは気分が違うのと同じことだと思う。決して無目的なショートカットを薦めているわけではないだろう。

そして、この本を良いと思うかどうかは、究極的にはその人の本の読み方にかかわってくるのかもしれない。

当然、読む本の種類によって読み方は変わってくるだろうが、自分の場合、多くの本を即効性を求めて読んでいるわけではない。先人の経験や知恵が詰まった本を読み、その言葉に触れる。それらの言葉は、暗記をしようとしなくても、そのままの形ではないにせよ、自分の意識の中に沈殿していく。そして、何かのきっかけで浮き上がってくる。きっかけとなるのは、何かの経験だったり、別の本の言葉かもしれない。

例えば、この本の後半で書いてあるようなことは、読めば「なるほど!」とわかるような代物ではない。読んで、その言葉や内容を沈殿させておく。そして、それらの言葉が、いざ自分がそのような場面に遭遇した時、より意味のある言葉として浮き上がってくるのかもしれない。例えば、まだ自分が学生の頃『内定したら読む本』の楢木さんにかけてもらった言葉の真意を、最近になって実感(理解ではなく)できた場面があった。そういうことだ。

自分はこの本をそのような本として読んだ。もちろん今すぐ役に立つ内容もたくさんあったが、それだけではなく、どこかでふと浮かび上がってくるようなことを知ることができた気がする。読む人によって、読み方によって大いに印象が変わってくる本かもしれないが、自分はそういう風に読んだ本だ。自分がこれから多くのことを経験すれば、また印象も変わってくるかもしれない。ぜひ、皆さんの意見をお聞かせください。

2 thoughts on “続・『30歳からの成長戦略』

  1. ピンバック: wah-wah pedal

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