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『一橋ビジネスレビュー – サービスを科学する』

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一橋ビジネスレビュー』の2006年秋号の特集「サービスを科学する」を読みました。

一橋ビジネスレビュー (54巻2号(2006年AUT.)) 一橋ビジネスレビュー (54巻2号(2006年AUT.))
一橋大学イノベーション研究センター

東洋経済新報社 2006-09
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最新号のひとつ前の一橋ビジネスレビューの特集は「サービスを科学する」でした。以前に『IBM お客様の成功に全力を尽くす経営』を読んでサービスサイエンスに興味を持ち、もう少し詳しく知りたいと思い読んだのがこれ。

特集として、サービスサイエンス関連で7本の論文が収められています。各論文の概要を知りたい方は、このリンクを参照してください。以下、各論文の簡単な読後感です。

○「生活起点のサービスイノベーション」
○「顧客起点のサービスマーケティング」
→最初の2本は、生活起点と顧客起点という2つの観点からサービスを検証します。特に最初の「生活起点」の方は、挙げられている事例も身近で、更にサービスについての基礎的な考え方も随所で確認しているので、とても参考になりました。また、これらの論文の参考文献として近藤隆雄氏の『新版 サービスマネジメント入門―商品としてのサービスと価値づくり』と『サービス・マーケティング―サービス商品の開発と顧客価値の創造』が紹介されていたので、とりあえず前者を注文しました。

○「製造業のサービス化とサービスマネジメントへの2つのアプローチ」
→この論文では、同じサービスの中でも「プロセス型サービス」と「プロフェッショナルサービス」という2種類の観点から見ることができるということを学びました。『新版 サービスマネジメント入門―商品としてのサービスと価値づくり』はここでも紹介されていました。

○「サービス工学―製品のサービス化をいかに加速するか」
→タイトルの通り、サービスを工学的手法を用いて研究し、「サービスと顧客と満足度とを客観的に表現する方法を導入し、評価する方法を研究すること(本文より)」を目的としたサービス工学と、筆者らが開発したサービス設計支援システムを紹介しています。この論文はPDFで読めるようになっていました。(本書をスキャナで取り込んだみたい)

・サービス工学―製品のサービス化をいかに加速するか
http://www.comp.metro-u.ac.jp/smmlab/papers/2.2/2-2-15.pdf

また、この論文の参考サイトとして以下のサイトを紹介しておきます。

・東京大学人工物工学研究センター(RACE)
http://www.race.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/raceweb/top_index.cgi

・Service Creation Workshop – Squire for Service Studies
http://www.ws100h.net/service/

・サービス工学研究会 | Service Engineering Forum
http://www.service-eng.org/index.html

○「サービスサイエンス―サービスイノベーションを目指す多分野融合的アプローチ」
→サービスサイエンス(SSME)の概要と最近の動向について概観できる論文です。サービスサイエンスの体系や現状をわかりやすく確認できました。この論文が参考にしている、「サービス・サイエンスにまつわる国内外の動向」というレポートが下記のリンクから確認できます。

・Science&Technology Trends December 2005 feature article 01
http://www.nistep.go.jp/achiev/ftx/jpn/stfc/stt057j/0512_03_feature_articles/200512_fa01/200512_fa01.html

○「サービス産業政策の確立に向けて」
→経済産業省の方が書いた論文。現在の日本のサービス産業の概観と、今後の国としての取り組み内容がまとめられています。今後の発展が特に期待されるサービス産業として6分野を挙げ、それぞれの施策を紹介していますが、これだけではイメージがわきにくいものもありました。ただ、これについては紙面の都合で要点だけに留めていると書かれていますので、本体(下記リンク)を時間がある時に参照してみます。

・産業構造審議会サービス政策部会中間取りまとめについて 報道発表(METI/経済産業省)
http://www.meti.go.jp/press/20060609003/20060609003.html

○「サービスマネジメントに関する5つのイシュー」
→これが一番興味深かったです。この前の論文にもある国の取り組みを受けて、「経済成長の必要性→サービス産業の振興→サービス生産性の向上」という図式を単純に前提としてよいのだろうかという問題意識を元に論が進められています。タイトルにある5つのイシューとは

1. 生産性向上とイノベーション
2. サービス業と製造業
3. 標準化と個性化
4. 所有と使用
5. 不足解消ビジネスと不安解消ビジネス

です。「生産性とイノベーション」「成長と発展」というように、概念を対比させながら、それらの本質的な違いを明らかにして、サービスマネジメントについて議論していくという進め方は、とてもわかりやすいものでした。

今回は『一橋ビジネスレビュー』のうち、特集の部分しか読んでいませんが、その他の部分も読んでみたいと思います。前号から連載が始まっている「ネットワーク思考のすすめ」が特に面白そう。

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