株式会社スタイリッシュ・アイデアの2014年

2014

2014年がはじまりました。今年もよろしくお願いします。

2013年を振り返ると…

2013年を振り返ると6年間勤めた前職を退職したり、株式会社スタイリッシュ・アイデアを立ち上げたり、イギリスに行ったり、メガネを替えたりといろいろなことがあった1年。

半ば勢いというか、直感で「2200年を善いものにするためのアイデアを」を掲げて事業を開始しましたが、そのミッションとご提供しているサービスのつながりに悩んだりした1年でもありました。

試行錯誤でいろいろなことを始めたり、辞めたりしながら、特に10月、11月はオープンにやるようなことをなるべく減らし、改めて株式会社スタイリッシュ・アイデアとしての在るべき姿、進むべき方向を考えていました。

なぜ2200年なのか?については、「ブログ・管理人紹介」でも紹介していますが、2014年はきちんとこの「2200年」につながるような歩みを着実に進めていきます。

2014年の株式会社スタイリッシュ・アイデアは?

その大きなひとつが、昨年の10月以降、力を入れて取り組んでいるシナリオプランニングに注力すること。10月に参加したOxford Scenarios Programme以降、「2200年」につなげる重要な手法としてのシナリオプランニングの威力を改めて感じているところです。今年は、それを自分で感じているだけではなく、一緒にそう思える「仲間づくり」を積極的にしていこうと思います。

そのためにも、これまで一般にイメージされていたような企業向けの使い方をお伝えする「シナリオプランニング実践講座」のようなものだけではなく、個人向けの「あなたの仕事の10年後を見据えるセミナー〜個人のためのシナリオプランニング」についても、きちんと形にしていきます。

そして、シナリオプランニングで未来を見据えたあと、「いま」の課題に取り組むものとして位置づけているのがプロダクトマネジメント。Oxfordに行って以降、シナリオプランニングに注力していて、なかなかプロダクトマネジメントに時間を割けていませんでしたが、今年はもう少し腰を据えて取り組んでいきます。

そのプロダクトマネジメントの考え方のコアにできそうだと考えているのがホスピタリティです。去年の年末には、そんな仮説を確かめるべく宿屋大学で開催された「ホスピタリティ・ロジック入門講座1・2~“サービス”の限界とホスピタリティ」にも参加してきました。講師の石丸さんが掲げるホスピタリティ・ロジックは、サービスやブランドなどの考え方も内包できそうなものだと感じていて、今年はその考えをきちんと整理したいと考えています。

まとめると、シナリオプランニングを未来と今の自分が置かれている状態を「認識」するための手法として用い、ホスピタリティを「思考」の核として使いながら、プロダクトマネジメントの考え方に基づいて「行動」につなげていくというサイクルを回していけると良いのではということを考えています。

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このサイクルが果たしてうまく回るものなのか、うまく回るとしてどう動かしていくのが良いのかということを、思考と行動を行き来しながら、形にしていく1年にしたいと思います。

2014年、もっと具体的には?

仕事でも生活でも、焦らず、愚直に、積み重ねていくということを何事にも徹底していきたいなと思っているところ。

具体的には、2013年の年初に宣言した単著を書きますという目標をきちんと形にしたいですね。言い訳をすると(笑)、これを書いていた頃は、独立をしてどういう状況になるのかもわからずに書いていて、見積が甘かったというのはあります。

ある程度見えてきた今の状況を元に、2014年は翻訳書を1冊(以上)、単著を1冊を最低ラインとして本を出していきたいなと思います。(さて、追い込んだ!)

個人としては、まだまだ心許ない英語のスピーキング、ライティングをブラッシュアップすること。あと、このところ音楽をきちんと聴けていない(作業中に流して聴いているだけが増えてしまった)ので、もっときちんと聴きたいなぁと思います。ライブにもコンサートにも最近行ってないし。

あとは何より健康ですね。自分で会社をやるようになって、自分の体調が悪くなる=会社の調子が悪くなるということになってしまうおそろしさを去年は散々感じたので、自分がボトルネックにならない仕組みづくりもしつつ、自分自身をきちんと大事にしていきたいと思います。

なんだか最後の方はぐだぐだなエントリーになりましたが、2014年もよろしくお願いします。

photo credit: Skley via photopin cc

ヤフーの組織変革 現在進行形 – 『爆速経営―新生ヤフーの500日』

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これは、なかなかテンションの上がる一冊。

レビュープラスさんから献本いただいた本ですが、そうじゃなければ、もしかしたら手を取らなかったかもしれない。偶然ではあるんですが、このタイミングで読むことができて良かった本です。

『爆速経営』について

爆速経営―新生ヤフーの500日』は、井上元社長から宮坂社長体制になってからの新生ヤフー株式会社の約1年半の快進撃をまとめた一冊。宮坂社長をはじめとして、現場の経営陣の生の声を拾いながら、新生ヤフーの特徴をいくつかの観点からまとめています。

本の中盤には、2013年10月7日に発表されたeコマース事業における新戦略、Yahoo!ショッピングやヤフオク!の「無料化」についての話しまで載っています。「ギリギリまでがんばったんだなぁ」と思って読み進めてみると、この件については、具体的な内容までは明かされていないものの、ヤフーの川邊副社長から直々に大きな発表があるので、発売をずらせないかという話しがあったようです。

そういう背景もあって読み返してみると、たしかにヤフーにとってあまりネガティブなことは書かれていません。

そんな点を取り上げて、この本を「ヤフーをヨイショしている本」と見ることもできなくはないですが、ヤフーの「爆速経営」について、現在進行形で起きている生々しい変化の記録として読めば、組織変革についての貴重なケースとして参考にできる点がたくさんある一冊です。

ヤフーの組織変革のプロセス

天才経営者と呼ばれる前任の井上氏の後を継いだ宮坂社長が進める組織変革のプロセスは、この本の最後にまとめられている図を元にすると、次の5つで進められてきました。

  1. 理念の再定義
  2. 行動規範策定
  3. 目標設定
  4. 戦略策定
  5. 具体化

こうしてステップをまとめてみると、至って当たり前のプロセスではあるのですが、そういう「原理原則」に従いながら、大胆に進められてきた結果、2013年4月〜9月の業績は連結売上高が前年同期比約20.2%増、連結営業利益で約14.5%増という2桁成長を実現しています。

Yahoo! JAPAN – IR関連情報 – 四半期業績レポート(2013年度 第2四半期)

これは、社長になる前に取り組んでいたプロジェクトの進め方について「自分たちができるかどうかよりも、ユーザーが喜ぶかどうかで企画を決めていた」とメンバーから評されている宮坂社長が持つ、元々の気質に依るところも大きいのかもしれませんが、本書に書かれている内容だけを元にすると、全体としてきれいな一貫性があることに気がつきます(もっとも、本として一冊にまとめた結果、そういう「ストーリー」になっているという可能性も否めませんが)。

イノベーション組織のつくり方

シンプルな言葉によって動かしていく手法など、具体的で、印象的な内容も多かったのですが、中でも特に面白いと思ったのが第6章「再活性化 見られるからこそ社員は輝く」と第7章「試行錯誤 「!」を生み続ける組織へ」の内容。

第7章の中では「創造力を高める環境づくりについては、どのような考えを持っていますか」という質問についての宮坂社長の考えが紹介されています。

(前略)
単純に考えれば、イノベーションを起こすには、結合する要素をたくさん持っている人を増やせということです。たくさんインプットして、いろいろなことを知っている人をたくさん採用していくということです。
同時にそういう人たちがどんどん会話をしないといけないと思うんですよ。組み合わせはどうしたら起こるかというと、会議ではなく会話を増やすことなんです。雑談からアイデアって生まれるんですよね。すると、やっぱりカフェのような会話の場が大切になってくる。そんなイメージが漠然とありました。

では、そもそもそういう組織をどう作っていくのかということがまとめられている第6章と合わせて読むと、ヤフーがこれだけの快進撃を続けてきた理由がわかります。

もちろん、現在までのヤフーの状況を生み出したのは、宮坂社長をはじめとする新経営陣であることはたしかであり、それは本書の第5章までを読むとはっきりわかります。ただ、そういう状況を引き起こしている組織を生み出した舞台裏が紹介されている第6章、第7章の状況がなければ、やはりここまでの変革は起きなかったんじゃないかと思ってしまいます。

以前に翻訳をした『90日変革モデル』では、組織変革を実現したさまざまな海外企業の事例が多く載っていましたが、その日本版の事例として現実感を持って読める一冊です。

そしてこれからのヤフーがどうなっていくのか気になる人にとっても、これまでの軌跡を振り返ることができる良い本ではないかと思います。

質問から始めよう – 『しつもん上司術』

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ここしばらく、このブログを「社長ブログ」としてしまったせいで、何をどういうスタンスで書けば良いか迷っていたのですが、所詮自分は自分。

今までどおり日々感じたことを感じたように書いていきたいと思います。少しは仕事っぽい話しが多めになると思いますが、それは仕事のことを考えるのが楽しくて、どうしてもそれを考える時間が多くなってしまっている証拠だということで。

まずは質問から

日々、コンサルティングや研修などでお客さまと接していると、「人を動かす」ということに苦労をしている現場をよく目にします。『人を動かす』というそのものずばりのタイトルの本もありますが、本当に身近な例としてこんなところから。

  • 会議で意思決定をする
  • プロジェクトメンバーにアドバイスをする
  • 部下に指導をする

そういう状況でなかなかうまくいかない、という現場に遭遇をすると、多くの場合、なんとかして自分の意見を通そうと必死になってしまっているんですよね。

きっと、そうやって行動をする前にいろいろと考えたのでしょう。自分の頭の中でシミュレーションもしたのかもしれません。ただ、残念ながら、思い描いたとおりにことが進むことはほとんどありません

だから準備が不要だと言っているのではありません。準備は必要です。ただし、準備をしたからといって必ずしもうまくいくものでもありません。

そういう場面に遭遇したとき「ああ、もっとこの人が質問をうまく使えたらなぁ」と思うことが増えてきました。

「質問」というと、いわゆる世の中で言われているビジネススキルと比べて、簡単で、あまり重要ではないような印象を受ける人が多いかもしれません。

しかし、プロダクトマネジメントでいろいろな部門から集まってきたメンバーに動いてもらうのも、シナリオプランニングのファシリテーションをやっていて「もうひとこえドライビング・フォースを出してほしい」と思う時も、そこで効果を発揮するのは質問する力です。

たくさんある質問本

改めて質問の大切さ、そしてそれを伝える必要性に気づいてから、人に説明をするために「質問」に関する本を集中的に読んでいます。さすがに質問に関する本だけ読むわけにはいかないのですが、年内くらいを目途になるべく多くの質問本に目を通そうとしているところです。

ひとくちに「質問本」といっても、『あたりまえだけどなかなかできない 質問のルール』のような一般的なものから『すべては「前向き質問」でうまくいく』のように自分自身に目を向けるもの、営業向け『質問型営業で断られずにクロージング 営業は「質問」で決まる!』、コンサルノウハウ『コンサルタントの「質問力」』といった仕事術系、そしてイノベーションに関する『キラー・クエスチョン 常識の壁を超え、イノベーションを生み出す質問のシステム』といったところまで、実に多彩です。

(できれば年明けには、そういう成果をまとめて「ビジネスを進めるための質問」みたいなテーマでセミナーコンテンツにできるといいなぁと)

そこで、そんな中からいくつかお薦めの本を、気づいた時にご紹介していきたいと思います。

『しつもん上司術』

今日の一冊は魔法の質問でも知られている松田充弘さんの『しつもん上司術

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質問本の切り口はいろいろとありますが、この本のように上司と部下という関係をはっきりさせてまとめているというのは面白いですね。

「部下が自分の指示をきちんと聞いてくれない…」と感じているのであれば、それは自分がきちんと指示をできていない可能性があります。

この本では、そもそも部下を成長させるためになぜ「しつもん」なのか?そもそも、質問にはどんな種類があって、部下にはどんなタイプがいるのか?というような原則を確認するようなところから始まり、後半では具体的なケースを取り上げ、その場合に適切な質問の例を紹介しています。そのケースの種類はと言うと…

・部下の仕事をサポートするための「しつもん」
・部下が仕事に対して消極的なときにする「しつもん」
・部下の問題行動を正したいときの「しつもん」
・部下のメンタルをサポートする「しつもん」
・部下の成長を後押しする「しつもん」

といった分類がされていて、全部で25のケースが紹介されています。

どのケースも具体的で、思わず「これは使ってみよう!」と思ってしまうものが多いです。

仕事の現場で「しつもん」を使う意味や意義から、具体的な質問の例までをまとめた一冊で、ボリュームも多くないのですぐに読み終えることができます。「しつもん」が気になるあなたの最初の一冊としていかがでしょうか?

ちなみに「質問」とこの本で言う「しつもん」は何が違うのか?この質問の答えもなかなか面白いですよ。

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