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なぜiTunes Music Storeで曲を買うのか?

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iTunes Music Storeの日本版がオープンして、いろいろな意見が出ているが、Zopeジャンキー日記のmojixさんが面白い展開をしている。

曲のダウンロードを無料にしてはどうかという提案に始まり、以下のようなエントリーを書いている。

・Zopeジャンキー日記 :iTMS-J、4日で100万曲販売突破 – 買っている人は、「何に」お金を払っているんだろうか
http://mojix.org/2005/08/09/221342

(このエントリーに続いて、パーミションマーケティングのセス・ゴーディンのコンテンツを無料にすればリーチは100倍になるというアイディアを引用したり、mF247を主宰する丸山茂雄氏のネタが展開されている。面白い)

既に曲を買ってしまっている自分として、これについて考えてみた。

残念ながら気の利いた答えは頭が回らず(と言い訳してみる)出てこないのだが、自分にとっては、iTunes Music StoreはJukeboxなのだ。

新しい家に住み始めてから、アナログプレイヤーを購入したので、最近はアナログの音にはまっている。iPodに全曲流し込んでいたThe Beatlesをアナログで聴いた時、それこそ初めてBeatlesを聴いた時ほどのショックを受けた。今まで自分が聴いていた圧縮された音と、それで満足してしまっていた自分にショックを受けた。

だから最近の自分はなるべくならアナログで曲は聴きたいと思うし、mojixさんの言うように、やはりアルバム単位で音楽を聴きたい思いは強い。アルバムの選曲や、曲順に込められたストーリーを無視したくないという気がする。

しかし、iTunes Music Storeは、そういう自分に新しい音楽の付き合い方を提案してくれた気がする。

その昔、田舎の高校に通っていた自分たちの娯楽は限られていて、その中でもしょっちゅうやっていたのが部活連中でのボーリング。しかも、それはただのボーリングではなく、男子校ならではのあほなルールがあり、ビリの人が一位の人に次の土曜日の昼飯をおごるということになっていた。その時に限り、先輩後輩の区別はない。(いやはや、なんとも子供っぽいというか…)

なんとしてでも一位を取りたい、育ち盛りで貧乏な連中は、途中調子が悪くなると、貴重な100円玉を手にボーリング場の隅に置いてあるJukeboxに行き、当時流行っていた洋楽なんかを流してテンションをあげていた。

育ち盛りで貧乏な高校生に、アルバムを買うだけの財力はなく(学校でバイトを禁止されてたので)、ましてや当時自分が住んでいた田舎の町のレコード屋にはそうそう新しい、しかも洋楽のアルバムなんかがじゃんじゃん入ってくるわけではない。そんな自分たちにとって、一時でも自分たちを違う世界に引き込んでくれるJukeboxの存在は貴重なものだった。そして、その100円で昼飯代が浮くなら安い投資だとも思っていた。(そうならない時もしょっちゅうあったが)

そして、今、自分はその時に聴いていた曲をiTunes Music Storeで探しては、100円玉がクレジットカードになったという違いはあるにせよ、Jukeboxで曲をかけるような気分で曲を買う。だから、自分が一度も聴いたことのないような曲や、新曲ではなく、なぜかあの時の思い出が詰まったような曲を買ってしまう。

だから、mojixさんの「何に」お金を払っているのかという質問の答えは、中途半端で、しかも曖昧で情けないのだけど、自分は、感傷的な思い出と、それに浸ることで復活する幾ばくかのエネルギーに、お金を払っているのかもしれないなぁ。

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