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扉の向こうに人がいるかもしれません

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メールマガジンを出していると、毎日たくさんのメールを頂く。

それは、自分のメールマガジンを気に入ってくれている方のありがたい感想だったり、自分のコメントに関しての情報提供だったり、内容のミスに対する注意だったりと、ありがたいものが多い。その中にあって、あまりありがたくないものが「解除して下さい」というものだ。

数週間に一度くらいの頻度で来るものなのだが、どれも驚いてしまう。つい昨日来たものも「メールの量が多くなって困ってます。解除して下さい」という一行だけのメール。まず、なによりも見ず知らずの人に、いきなりこういう不躾なメールを出せてしまう人に驚いてしまう。

念のため書いておくと、自分で勝手に他人のアドレスを登録するようなことは一切ないから、メールが多くてと言われても、自分の意志で購読したものであるはずだ。それに解除をしやすいように、解除用のURLはプレビュー画面や、メールを開いてもスクロールしないでも見られる位置に載せているので、困っている人なら容易に目につくはずだ。

それをそんな言い方をして解除してくれと言われてしまうと、手間もかかるし、ちょっと悲しい。読者数にこだわっているわけではないけど、一人でも多くの人が見てくれたら嬉しいし、自分が出したものを「困ってます」と言われると悲しい。

話変わって、今日、仕事で他のチームと調整をしたりするためにオフィスを走り回っていた。下の階に用がある時は、わざわざエレベーターで行くほどではないので、非常階段として使われている階段を上り下りしていた。

ふと気づくと階段に入るドアの前にこんな貼り紙がしてあった。

扉の向こうに人がいるかもしれません。注意して開けて下さい

お、と思った。前にもこの階段を使ったことはあるが、その時はなかったので、最近貼られたものだろう。

以前に、何かの記事かコラムで誰かがこれと似たような貼り紙を見つけたということを書いていた。その人は、こんなことを書かなければいけない程、日本人の想像力というか、相手を思いやる気持ちは衰えたのかと、怒りと落胆を口にしていた。(これ、どこに載っていた誰の文章か覚えている人いたら教えてください)

企業だとかビルの管理側としては、何かが起こった時のために仕方なく書いているだけのものなのだろうし、気持ちもわからなくない。とはいえ、自分が読んだ記事にあったように、そういうことを書かなければいけないのは、やはりちょっと寂しい。

自分にそういうメールを送ってきた人も、いわゆるテレビのニュースでよく聞くように「ついかっとなって」書いてしまっただけかもしれない。ついかっとなって、送ったメールの向こうに人がいるかもしれないということを忘れてしまったのかもしれない。でも、その「かっと」の部分は、相手にはきちんと伝わらないものだ。往々にして。

もちろん自分も完璧に出ているわけではないから思うのだが、自分の行動の、自分の発言の向こうに人がいるのだということを考えて、向こうにいる人まできちんと思いやれるような人間になりたいと思う。

確かにこういう世の中で生きていくには、論理思考や発想法なんかは大切かもしれない。でも、そういうものよりも大切なのは、扉の向こうに人がいるかもしれないと慮ることができる、想像力なり、思いやりなのかもしれない。

photo credit: Klearchos Kapoutsis via photopin cc

2 thoughts on “扉の向こうに人がいるかもしれません

  1. 久しぶりに書き込みさせていただきます。

    この張り紙の話、わかります。。。
    この間、社内のMLに
    「モラルをルール化しないといけない」状態になるのは
    寂しいというメールが流れていました。正に同じですね。

    ~しなければならない、と縛られる前に、
    何をしないといけないのか、何が考えられるか?という
    ベーシックな問いを常に持ち続けないと駄目ですよね。
    考える力&想像する力が弱まっていくって怖いですね。

  2. am03:07さん、こんばんは。コメントありがとうございます。

    そう、考える力&想像する力が弱まっていくって恐ろしいですよ。もちろん「管理する側の論理」もあるとは思いますが(自分がその立場になると気持ちはわからないでもない)、なんでそこまで決まりを作らなきゃわかんないんだろうと不思議に思うこともありますね。

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